「五番目の女」 上・下 ヘニング・マンケル

見たり、読んだり、思ったり。

「五番目の女」 上・下 ヘニング・マンケル

「五番目の女」 上・下
著 者 ヘニング・マンケル
訳 者 柳沢由実子
発行所 創元推理文庫


 刑事クルト・ヴァランダーが活躍するスウェーデンの警察小説シリーズの第六弾。

 予想外に楽しいものとなった、父親と二人のローマ旅行。素晴らしい一週間が終わり、イースタ警察署に戻ったヴァランダーを待ち受けていたのは、花屋の家宅侵入の通報だった。店主は旅行中で盗まれたものはない。そして、一人暮らしの老人が失踪した疑いがあるとの訴え。事件性のなさそうな二件の出来事。

 老人は、深さ二メートルはありそうな濠の底に打ち込まれた数本の竹槍に、体を串刺しにされた状態で見つかった。顔面を下にして、体は竹槍に突き刺されて宙づりになっている。何者かがあらかじめ切っ先の鋭いポールを何本も濠に仕掛けておいたに違いない。

 花屋の店主は旅行に参加していなかったことが判明。行方のわからなくなっていた店主は長期間の監禁の後、森の中で木に縛りつけられた遺体で発見された。

 その後、湖で袋に入れられた死体が発見されたとの通報。

 捜査が進むにつれて明らかにされる被害者の実像。誰もが女性に対して容赦ない暴行を加え続けたDVの加害者であった。

 本書のスウェーデンでの刊行は1996年。
 1990年代のスウェーデンが抱えていた社会的な問題についても知ることができる。

 「解説」の北上次郎は本作品を、「ようするに、このヴァランダー警部シリーズは、今日的な社会問題を背景にしたミステリーでありながら、印象深い人間的ドラマを味わいつつ、群を抜く筋運びでたっぷりと読ませるという三拍子揃った作品なのである。」と高く評価している。

2010年8月31日 初版



スポンサーサイト
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
スポンサードリンク
スポンサードリンク
スポンサードリンク
Amazon
プロフィール

きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

最新コメント
最新トラックバック
FC2カウンター
QRコード
QR
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ