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「緑衣の女」 アーナルデュル・インドリダソン

「緑衣の女」
著 者 アーナルデュル・インドリダソン
訳 者 柳沢由実子
発行所 東京創元社


 アイスランドの北欧ミステリ。
 2003年、ガラスの鍵賞。
 2005年、英国推理作家協会賞(CWA)ゴールドダガー賞。

 アイスランド警察の犯罪捜査官エーレンデュルを主役にしたシリーズの第四作。

 八歳の男の子の誕生パーティーが開かれている。床を這いまわっている赤ん坊がしゃぶっているのは人の骨だった。住宅建設地で発見された人間の肋骨の一部。それを見つけた男の子はつるつるしたきれいな石だと思い、家に持ち帰ったという。

 事件にしろ、事故にしろ、最近埋められたものではない。その骨の古さは、六十年から七十年はたっている。通報を受けて現場に駆けつけたエーレンデュルは、同僚のエリンボルク、シグルデュル=オーリと共に捜査に乗り出す。

 現場近くにはかつてサマーハウスがあり、付近にはイギリス軍やアメリカ軍のバラックもあったらしい。住民の証言に現れる緑の服の女。数十年の間、封印されていた事件が明らかにされていく。

 物語は三つの方向から語られる。一つは土の中に埋められていた骨の主の正体を追う現在の物語。二つ目は、エーレンデュルの娘エヴァ=リンドの危機をきっかけに語られるエーレンデュルの過去。三つ目は、骨の主をめぐるある家族のドメスティック・バイオレンス。

 訳者である柳沢由実子は、はじめて本書を読んだとき、閉ざされた家の中で夫が妻に向かって振るう激しい暴力シーンのあまりのすさまじさに愕然とし、これを読んで模倣する愚かな人間が出てくるのではないかと不安になり、これを世に出していいのだろうかという問いが心に生じたという。

訳者あとがき

2013年7月12日 初版

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きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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