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樋口明雄 「天空の犬」

見たり、読んだり、思ったり。

樋口明雄 「天空の犬」

「天空の犬」
著 者 樋口明雄 (ひぐち あきお)
発行所 徳間書店


 「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズ第一作。

 本書の初刷は2012年8月31日。八月下旬といえば、ちょうど夏山シーズンが終わり、高山帯では秋本番を迎えるころ。本書をきっかけに秋の北岳へ向かった人もいただろう。

 シリーズ化される前の山梨県警察南アルプス署地域課 広河原警備本部 白根御池小屋警備派出所 夏山常駐隊のようす、なかでも、星野夏実、神崎静奈、深町敬仁など、シリーズとして読み続ける場合、欠かすことのできない登場人物の内面世界を、その心模様を知ることができる。

 第一作としての本書を読むことによって、その後、いわくありげに書かれたことについて、「そうだったのか」と納得することができた。

 すぐれた小説として大成できるかどうかは、読者を第三の登場人物として、小説世界の一員になりきらせることができるかどうかにかかっているようだ。読者をしてその場にいるかのように感じさせてしまう臨場感。仮想世界ながら、読むことによって実体験しているという共感覚を得ることができれば、その小説の面白さは際立ったものとなる。

 すぐれた作品は読者を小説世界の登場人物のひとりにしてしまうのである。

2012年8月31日 初刷

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[ 2018/04/06 20:00 ] 国内の作家の本 樋口明雄 | TB(-) | CM(-)
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きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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