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樋口明雄 「レスキュードッグ・ストーリーズ 南アルプス山岳救助隊K-9」

「レスキュードッグ・ストーリーズ 南アルプス山岳救助隊K-9」
著 者 樋口明雄 (ひぐち あきお)
発行所 山と渓谷社


 「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズ、連作短編12作。

 読み始めたが最後、読み終えてしまうまで連続した緊張感を強いられるアクションシーン満載ということはなく、しっとりとした落ち着きと味わいで読ませる短編連作集。

 「約束の地」で主人公を演じた七倉航が登場したり、オカルト的な作品があったりと長篇とは違った仕上がりを見せる作品集。

「遺書」
 長谷部道夫48歳。五年前に離婚。元妻は老いた母親とふたり暮し。ふたりの娘はすでに独立。十月下旬の北岳を下山中、十数メートル滑落し、寒さと痛みに耐えながら最初の一夜を明かした。

「山の嫌われ者」
 斉藤五十六の誕生日は10月23日。77歳の誕生日に北岳登頂56回を目指しているのだが・・・・・。

「青天の霹靂」
 要救助者をピックアップした県警ヘリ〈はやて〉見送ったあと、天候が急変、いきなり雷鳴が轟き大粒の雹までもが落ち始めた。救助にあたった進藤諒太隊員と救助犬のカムイ、曽我野誠隊員が肩の小屋に飛び込んだとき、横森一平隊員の姿がなかった。

「神の鳥」
 著者が第12回大藪春彦賞を受賞した「約束の地」で主人公を演じた七倉航が登場。前作で暗示されたように、彼は野生鳥獣保全管理センター八ヶ岳支所長としての二年の任期を終えたあと、ひとりの野生鳥獣保全管理官として野生鳥獣保全管理センター八ヶ岳支所にとどまっていた。

「霧の中に・・・・・・」
 十月半ば、星野夏実は斜面を下るトレイルの途中の人影に気づいた。青いチェックの登山シャツを着て四十リットルぐらいのザックを背負っている。背を向けて立っていたので、思い切って声をかけたのだが・・・・・。

「帰ってきた男」
 吊尾根分岐から八本歯のコルへ向かう途中、足がもつれ懸崖を滑落した染川知道。気絶から目覚めると、全身打撲と無数の擦り傷。奇跡的に骨折などの重篤な怪我をしておらず、自力歩行が可能だった。遭難して三日目、意識朦朧としたまま自宅に帰りつくと、彼の葬儀が始まっていた。

「父の山」
 弟からの電話によると、深町敬仁の父が北岳に行くといって、今朝、ザックを背負って家を出たという。

「サイバーズ・ギルト」
 四月、北岳で遭難事故が起こった。亡くなった登山者の名は飯田光義。生還したのは輿水雅人。ともに42歳。ふたりは交付の商社に勤める会社員で、学生時代からの登山仲間だった。

「辞表」
 星野夏実と神崎静奈のふたりが機動隊の警備に呼集されたのだが・・・・・。

「向かい風ふたたび」
 北岳での救助活動中に、星野夏実の救助犬メイが怪我をした。メイを残して白根御池の警備派出所にもどるわけにいかないので、ほとんど消化していなかった年次休暇をとり、夏実はメイとともに古い友人がいる瑞牆山の別荘地に向かった。

「相棒(バディ)」
 進藤諒太は悪性腫瘍が見つかった救助犬カムイとともに二月の北岳に向かった。

「夏のおわりに」
 山岳救助隊の同僚らとともにパトロールに出発した星野夏実は野呂川の渓で、ひとり右手に持った細くしなやかなロッドを前後に振るフライフィッシャーの姿に見とれていた。

2017年5月1日 初刷第1刷発行

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[ 2018/03/24 17:00 ] 国内の作家の本 樋口明雄 | TB(-) | CM(-)
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きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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