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樋口明雄 「約束の地」

見たり、読んだり、思ったり。

樋口明雄 「約束の地」

「約束の地」
著 者 樋口明雄 (ひぐち あきお)
発行所 光文社


 第12回(2010年) 大藪春彦賞受賞。

 出向人生も終わったと思っていた三十代半ばのキャリア官僚、七倉航が赴任したのは、関東地方環境事務所が山梨県に設けた出先機関のひとつ、野生鳥獣保全管理センターの八ヶ岳支所長だった。

 環境省に属する一機関である野生鳥獣保全管理センターが、毎年のように農業被害をもたらすサル、シカ、イノシシ、そして人的被害をももたらすクマなど野生鳥獣の調査研究と駆除を目的として設立されたのは三年前。八ヶ岳支所で働くのは六名の野生鳥獣保全管理官と二頭のベアドッグ。

 さすが大藪春彦賞を受賞しただけのことはあります。息をもつかせぬ展開。1ページ、上下二段組、総ページ数510ページの大作ながら、3日間で読み終えることができた。

 八ヶ岳を望む森林を舞台として、殺人事件、産業廃棄物の処理など山に遺棄される有害物質、その影響を被った動物たちの生態など、様々な要素を取り込みながら物語は展開。山の環境汚染によって自らの身体を害われてしまった巨クマ〝稲妻〟の悲しみと巨イノシシ〝三本足〟の憎悪。

 山を舞台にしているだけあって、ジムニーやランクル、ハイラックスなどの四輪駆動車、クマにつけたビーコンを受信するための機材としてヤエスFT-290などが登場。最初に購入したマイカーがジムニー、かつてアマチュア無線に没頭していた経験を持つだけに、その記述になつかしさを覚えてしまった。

2008年11月25日 初版1刷発行

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[ 2018/03/03 20:00 ] 国内の作家の本 樋口明雄 | TB(-) | CM(-)
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きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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