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樋口明雄 「クリムゾンの疾走 南アルプス山岳救助隊K-9」

「クリムゾンの疾走 南アルプス山岳救助隊K-9」
著 者 樋口明雄 (ひぐち あきお)
発行所 徳間文庫


 初めて読む作家、樋口明雄。表紙裏の著者略歴によると、南アルプスの麓、標高750メートルの寒村に暮らし、野生鳥獣の保護管理活動にも携わっているとか。本書をはじめとした山岳ミステリーを得意とする作家という印象を持った。

 本書の主人公は、神崎静奈。ジャーマン・シェパード、バロンのハンドラー。空手三段。山梨県警南アルプス署地域課巡査。

もくじ
序章
ACT-Ⅰ
ACT-Ⅱ
ACT-Ⅲ
終章

 シェパードばかりを狙った飼い犬の連続誘拐殺害事件が都内で発生していた。都内で行われた全国警察官空手道選手権大会に出場した神崎静奈は、大会終了後、シェパードと飼い主の少年が黒のステップワゴンに拉致される現場に遭遇。凄まじいカーチェイスの後、少年とシェパードを奪還したものの、犯人グループは逃走。

 特定の犬種、シェパードだけが狙われる理由は。

 事件に深入りしていく静奈の前に再び現れた犯人グループは彼女の救助犬を連れ去る。静奈の壮絶な追跡劇。生半可なカーチェイスではない。映像表現を凌ぐ文字表現。息をつかせぬ展開。本作が映像化されたなら、さぞかし見ごたえのあるものに。とはいうものの、これ程の内容を演じることができる女優は日本には皆無。これぞ、読書の醍醐味。

 なるほど章立ては「ACT」。act、その意味するところは、劇の一幕。やはり「ACT」が相応しい。

 起死回生をはかる静奈。彼女を助けるホームレスたちとの出会いと別れ。最終場面で生かされる静奈の性情。「今日のうちに戻ります。その前にちょっと新宿にも寄らなきゃ」「あの街には、今回のことでとてもお世話になった人たちがいるから」

 暗躍する公安捜査員。「クリムゾン・スキャンダル」。

 「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズ、その一冊。
 南アルプスといえば、日本第二の高峰、北岳3192m。20年以上前に登った北岳。バットレス、大樺沢などの地名を懐かしく思い出しながら、それにとどまらず、カーチェイスをはじめとする爽快なアクションを青年の勢いで楽しむことができた。

2018年1月15日 初刷

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[ 2018/02/24 16:00 ] 国内の作家の本 樋口明雄 | TB(-) | CM(-)
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きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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