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澤田瞳子 「師走の扶持 京都鷹ヶ峰御薬園日録」

「師走の扶持 京都鷹ヶ峰御薬園日録」
著 者 澤田瞳子(さわだとうこ)
発行所 徳間書店


 「ふたり女房 京都鷹ヶ峰御薬園日録」の続編。
 短編連作六話。

 幕命を受け常房総三州で薬草を採取するという本草学の大家・小野蘭山の二か月に及ぶ長旅に同行した元岡真葛は蘭山宅の広間で蘭山の弟子たちとともに採取した薬草の分類作業に没頭していた。

 京に向けて江戸を出発するのは二十日余り後。その間に江戸にあるほうぼうの御薬園を訪ねようと算段していた真葛は作業の合間を縫って小石川御薬園を訪ねる。そこで遭遇した事件を題材とした「糸瓜の水」。

 真葛が帰洛の途についたのは五月上旬。同道するのは、長年、蘭山の荷持ちを務めてきたが、今年七十歳を迎えたのを機に暇を取り、伏見の娘のもとに身を寄せることにした喜太郎。

 宿泊を決めたのは東海道、熱田神社の門前町、宮宿。そこで遭遇する出来事を描いた「瘡守」。

 表題作「師走の扶持」。

 二十年にわたり毎年の師走に、真葛の食い扶持として米一俵と味噌一樽を届けてくるばかりの亡き母の生家棚倉家。棚倉家の実情と祖父静晟の心情を真葛が知る「師走の扶持」。

 口には出さねど、真葛をはじめとして御薬園の者はみな、父元岡元岡玄已は西国に赴く途中、不慮の事故に遭ったのだと考えていたのだが、棚倉静晟だけは玄已がどこかで生きていると信じ続けているという。

 続編が書き続けられそうな気配。
 期待しましょう。

目 次

糸瓜(へちま)の水
瘡守(かさもり)
終(つい)の小庭
撫子(なでしこ)ひともと
ふたおもて
師走(しわす)の扶持(ふち)

2015年11月30日 初刷

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[ 2018/02/17 16:00 ] 国内の作家の本 澤田瞳子 | TB(-) | CM(-)
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きどのひつじ

Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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