桜木紫乃 「裸の華」

見たり、読んだり、思ったり。

桜木紫乃 「裸の華」

「裸の華」
著 者 桜木紫乃
発行所 集英社


 ストリッパー・ノリカが神奈川の小屋で左脚を骨折したのは正月公演の真っ最中。膝から下にボルトを入れて、毎日のリハビリにも耐えた。リハビリさえすればまた戻れると思い込んでいたノリカが廃業を決意したのはこの秋だった。平成の舞姫と呼ばれたノリカが第二のスタートに選んだのは振り出しの街、札幌。

 サツホロ不動産の竜崎が紹介したのは、雑居ビルの二階にある空き店舗。ノリカが名づけた店名は、ダンスシアター『ノリカ』。ノリカに採用された二人のダンサー、桂木瑞穂と浄土みのり。竜崎が探すと言っていた酒の部門の有資格者とは竜崎自身だった。日本バーテンダー協会の「資格認定証書」とバッジ。

 ノリカを主役としながら、脇を固める瑞穂、みのり、竜崎。様ざまな人間模様を絡ませながら物語は進行、ダンスシアター『ノリカ』の一年間が描かれる。

 結果的に、ストリッパー・ノリカ再生の物語なのだが、徹頭徹尾だれることがない。初出は「小説すばる」2015年1月号~12月号。連載中、つねに直球勝負の毎回が想像される。前回読んだ「氷の轍」といい、ジャンルを超えて読者を著者の手の内に引き込んでしまう筆力。桜木紫乃は只者ではない。

2016年6月30日 第1刷発行

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[ 2017/12/17 20:00 ] 国内の作家の本 桜木紫乃 | TB(-) | CM(-)
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Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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