古川日出男 「平家物語 犬王の巻」

見たり、読んだり、思ったり。

古川日出男 「平家物語 犬王の巻」

「平家物語 犬王の巻」
著 者 古川日出男
発行所 河出書房新社


 速いはやい、物語のテンポは迅い。
 平家物語異聞。

 世にも数奇な宿命のもとに生まれた二人の人物、犬王と友魚。二人が出会うことによって紡ぎだされる類まれなる宿命奇譚。二人の生い立ちがいつしか収斂し一つの物語に。一人の物語ではああそうで結末を迎えてしまったかもしれないが、二人の物語、二つの物語が合わさることによって、面白さが倍化、相乗効果。倍化どころか、幾十倍幾万倍もの面白さへと変幻変化。面白さにつられて、あっという間に読み終えてしまう。読み終えたあとも、余情たっぷり。切なさが余情に拍車をかける。

 初めて読んだ作家ながら、古川日出男、ただものじゃありませんね。何とも不思議な文体。最終ページに載せられた著者紹介、経歴を見ると、日本推理作家協会賞、日本SF大賞、三島由紀夫賞、野間文芸新人賞、読売文学賞などを受賞。語り部のような独特の文体には、度肝を抜かされましたが、次に読むとすれば、古川版「源氏物語」、『女たち三百人の裏切りの書』でしょうか。どんな展開が待っているのやら。

 本書を読み進めながら、頭の片隅をよぎったのが手塚治虫の「どろろ」。そういえば、「どろろ」ってどんな物語だったっけ。

2017年5月30日 初版発行

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[ 2017/08/03 23:00 ] 国内の作家の本 古川日出男 | TB(-) | CM(-)
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Author:きどのひつじ
散歩すると猫に会う。
いつもの場所にいつもの猫がいるのだが、人間とは付かず離れずの関係を保ちつつ生きているように思われる。

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